FC2ブログ
「メガトレンド」を追いかけ、「5分後の未来を展望する」ことを理想します。
人間の体の熱(体温)はどのようにして生まれるの?


体温はなぜ37℃なのか

伊豆諸島に生息するオカダトカゲにとって、シマヘビは強力な天敵(捕食者)です。しかし島々の中には、シマヘビが生息せずにオカダトカゲが高い生息密度でのびのびと暮らしている所があります。そこで、シマヘビのいる神津島と御蔵島、シマヘビがいない三宅島でオカダトカゲの体温を調べてみたところ、シマヘビの捕食にさらされている島の平均活動体温は36℃と、シマヘビのいない島の活動体温(32度)よりも、4度近く高かったのです。爬虫類は体温が低くて動きののろい生き物という印象をもたれているかもしれませんが、実際にはいつでもすばやく動けるように体温を高めに調節しています。昼間に活動するトカゲの平均体温は、温帯の種類も砂漠の種類も32-38度程度です。つまり、私たち人間とほぼ同じ体温で活動しているのです。

しかし、体温を高く保つためにはコスト(対価)を払わなくてはなりません。私たち哺乳類の場合は、食物を異化する際に生じるエネルギーを熱源として体温を維持するために、大量の食物を摂取しています。一方爬虫類は、食物から熱を得る割合が少ない代わりに、太陽に直接体をさらして(日光浴)体温を上げます(図1)。例えば、同じ体重(1kg)のネズミとトカゲは活動時にほぼ同じ体温(37℃)を保っていますが、そのために、1時間当たりの消費エネルギーは、ネズミ(約2400キロカロリー)が、トカゲ(540キロカロリー)の4倍になります

高い運動能力(スピードと持久力)は、筋収縮にエネルギーを提供するATP(アデノシン三リン酸)の高い供給能によって支えられていますそれを可能にするのが、ミトコンドリアの酸素呼吸です。ブドウ糖1モルの酸化によって、36モルのATPが生産されることは高校の教科書でも習うことです。そこで、ハルバートとエルス両博士は、ミトコンドリアの酸素呼吸に注目し、内温性のネズミと外温性のトカゲで比較研究を行いました。私も、博士らの研究を知る前に、同じようなことを考えていました。その時に考えていたのは2つの可能性です。哺乳類のミトコンドリアはATP生産、熱生産の面で爬虫類よりも性能が良いのかどうか、もしミトコンドリアの性能に差がなかったら、哺乳類の細胞にはミトコンドリアがより多く含まれているのかどうか、ということです。

ハルバートとエルス両博士は明確な結果を示しました。哺乳類が爬虫類よりも優れたミトコンドリアを持っているのではなくて、哺乳類はその内臓(肝臓や心臓)に爬虫類の5倍以上の密度でミトコンドリアを持っていたのです。さらに肝心な点は、筋細胞のミトコンドリアの密度は哺乳類と爬虫類の間で差がなかったという点です。筋肉を構成する細胞の大半は筋繊維で占められています。筋細胞にミトコンドリアを詰め込もうとすると、スペースに限りがあるため、筋繊維の量を減らさなければなりません。哺乳類たちは、高い運動能力のために必要なATPを筋肉内で生産するのではなく、内臓の細胞に詰め込んだミトコンドリアによってまかなうように設計されてきたのです。要するに、内温性動物におけるスピードと持久力を担うATP生産と体内での熱生産は、内臓に増やされたミトコンドリアが担当し、強い心肺機能を使って血流を通じて全身に分配している、という説明です。ここまできて、ベネットとルーベン博士の説は立証されたかに思えました。しかし、ここで新たな展開がありました。


さまざまな脊椎動物からわざわざ脱共役してATP合成効率を低下させてしまうタンパク質が発見されました。これを脱共役タンパクと呼び、褐色脂肪細胞にたくさん含まれていることもわかりました。このタンパクの役割は、ミトコンドリアの内部でATPを作らずにより多くの熱生産をさせることだといわれてきました。

脱共役による熱生産はATP生産との間にトレードオフの関係にあります。体内熱生産を優先すれば、ATP生産が低下してしまいます。もしかしたら、過去には体温が高くてものろまな動物が存在したのかもしれません。しかし、ベネット・ルーベン説が正しければ、進化は無駄に体温を高くするよりも、たとえ変温であっても食物から効率よくATPを生産する動物に味方したはずです。事実、短距離走ならば、トカゲたちはネズミに負けませんし、日光浴で体温を暖めればよいだけです。そうであれば、脱共役タンパクは内温性の進化に大きな役割を果たさなかったのかもしれません。


なぜ昆虫から脊椎動物まで幅広い動物たちが30-40度の体温を維持しているのか、考えるようになったのです。鍵を握るのが、寿命を左右すると考えられているフリーラジカルです。すこし複雑になるので、フリーラジカルの関与がどのようなものかを考える前に、ミトコンドリアにおけるATP生産と脱共役タンパクとの関係を分子レベルで説明しましょう。

自由生活するさまざまなバクテリアから多細胞生物のミトコンドリアまで、すべての生物における生命活動はATPによってまかなわれます。ATPを生産する基本的なしくみは全ての生物で同じで、ミトコンドリアの基質から内膜の外へ汲みだされたプロトン(水素イオン)の濃度勾配(浸透エネルギー)を利用してATPを合成します。バクテリアは細胞膜と細胞壁の間にプロトンを貯め、ミトコンドリアでは内膜と外膜の間にプロトンを貯めます。膜間にたまったプロトンはその浸透勾配に応じて内膜に戻ろうとしますが、脂質二重膜を通らず、膜に埋め込まれたATPアーゼと呼ばれるタンパクの中を通って基質に戻ります。その時のエネルギーを利用して、ADPとリン酸からATPが合成されるのです(図2)。


脱共役タンパクは、内膜の外にたまったプロトンをATPアーゼを通さずに膜内に逃がしてしまいますATP合成に使われなかった自由エネルギーは熱として発散されるのです。これが、脱共役タンパクによる熱生産とATPの合成速度がトレードオフの関係にあることの分子レベルでの説明です。しかし、脱共役タンパクの役割は熱生産だけではありませんでした。

脱共役にはフリーラジカルの生成を制御するという役目があることを、ケンブリッジ大学のブランド博士が指摘しました。膜間にプロトン濃度が高まっても、ATP生産の必要が無い時には、ミトコンドリア内膜の電子伝達系にたまった電子が細胞基質に漏れ出し、酸素と反応して反応性が高く細胞を傷つける活性酸素(フリーラジカル)を作ってしまいます。つまり、脱共役タンパクはATP生産の必要性が小さい時に余分なプロトンを逃がし、呼吸鎖をアイドリングさせて熱として発散し、細胞障害を防ぐという役目を果たしているというのです。どうやら、熱生産は、それ自体が自然選択されたのではなく、フリーラジカルを制御する目的の副次的効果だった可能性があります。






半袖外国人の謎|日本人より欧米人は体温が高い?「ミトコンドリア」「筋肉量」がキーワード

日本人と外国人の平均体温を比較していました。(ズームイン!!調べ)
日本人 36.2℃(152人)
欧米人 36.9℃(57人)
その差0.7度!


なぜ日本人より欧米人のほうが体温が高いのでしょうか。
それは、熱を発生させる筋肉量の違いです。
細胞の中にあるミトコンドリアが熱を発生させているのですが、筋肉量が多ければ、ミトコンドリアの数も多くなり、それにともなって体温が上昇すると考えられるそうです。
つまり、欧米人は、筋肉量が多いため、恒常的に高い体温を維持しているため、寒い日本でも半袖の人が多いというわけなんです。

反対に、日本人の平均体温は低体温化しているようです。



続・ミトコンドリア

ミトコンドリアは一体どのようにしてエネルギー(ATP)を得ているのか?
それは電子伝達系で水素爆発を起こしているのです

以前のブログに
*脂肪:β酸化→TCA回路→電子伝達系+酸素→ATP(有酸素系)
*糖1:解糖系→TCA回路→電子伝達系+酸素→ATP(有酸素系)
*糖2:解糖系→ATP+乳酸(無酸素系)
という話を書きました

このβ酸化やTCA回路というものが何をしているかというと食物から水素(H)を取り出しているのです
ミトコンドリア内には多種の酵素/ビタミン/ミネラルが存在し、それらを駆使して食物を「分解/変成」し最終的に水素(H)を取り出すのです
その取り出した水素を最終行程である電子伝達系で呼吸で得た酸素(O)と反応させ水素爆発エネルギーによってATPを作り出すのです

この電子伝達系では37℃という温度で管理された最も効率的なエネルギー産生システムなのです。
これは「原子炉」にとてもよく似ています
原子炉も温度を管理することによってウランの化学反応スピードをコントロールしているのですが、これが管理できなくなると化学反応スピードが加速し、制御不能になり、爆発が起こるこれはまるで「原爆」と同じです(原爆は制御するどころか促進させている)

人体も体温を上昇させていけば電子伝達系の反応スピードは早くなっていきますが、37℃を超えて温度を上げてゆくと、有効なATP産生量を超えて活性酸素が発生してしまうのです。

生命体の奥深さは、人間が一生懸命「ウラン」という物質を使って電気を作る遥か以前から糖や脂肪といった有機物質を使ってエネルギーを作り出していたという部分です






活性酸素

一般に活性酸素とフリーラジカルは混同されることが多いが、活性酸素にはフリーラジカルとそうでないものがある。スーパーオキシドアニオンラジカルやヒドロキシルラジカルはフリーラジカルである。過酸化水素や一重項酸素はフリーラジカルではない。

多くの好気性生物は、生命維持に必要なエネルギーを得るため、ミトコンドリアで絶えず酸素を消費している。これらの酸素の一部は、代謝過程において活性酸素と呼ばれる反応性が高い状態に変換されることがある[6][7][要高次出典]。 呼吸鎖で活性酸素を生成するのは主にミトコンドリア中の電子伝達系の複合体Ⅲにおける反応である。

細胞内の酵素で分解しきれない余分な活性酸素は癌や生活習慣病、老化等、さまざまな病気の原因であるといわれており、遺伝子操作によって活性酸素を生じやすくした筋萎縮性側索硬化症のモデル動物も存在するが、因果関係がはっきりとしていないものも多い。

活性酸素は高い反応活性を持つため、外部から入り込んできた異物(微生物)を排除することが出来るのがわかってきた。これらを応用して病気の治療や新薬の開発が期待される。

白血球などの好中球やマクロファージが体内の異物や毒物を認識し取り込み分解することは知られているがこの時に細菌などを分解するのに活性酸素が働いている。白血球(好中球)は、体内に細菌が侵入してくると捕獲(貪食)し、白血球はNAD(P)Hオキシダーゼを使ってNADH(NADPH)とH+と酸素を反応させて、過酸化水素を生成し、貪食されてもまだ増殖しようとする細菌を殺菌し感染から守る生体防御メカニズムを有する[9][要高次出典]。

体内で取り込まれた酸素から発生する活性酸素以外に外的な要因で発生する活性酸素もある。紫外線や放射線などが細胞に照射されると細胞内に活性酸素が発生するのが知られている。これを利用したものに、癌治療として放射線治療などが有名である。

その他に活性酸素は内因性に増殖の細胞内シグナルとして働く事が以前から知られていた。血管内皮細胞でも様々な生理的刺激下で、活性酸素が情報伝達物質(シグナル伝達)として働いているという報告が増えている。この様に体と活性酸素の関係において良い面の研究も進んでいる。




活性酸素

活性酸素は、血管を障害し、老化や癌化を促進する。
摂取カロリーを制限すると、活性酸素の発生量が減少する。
適度に、筋肉を使った運動をすると、生体内の活性酸素の除去能が高まる。

活性酸素は、脂質、特に、細胞膜のリン脂質を酸化(peroxidation)させたり、蛋白やDNAに酸化障害(oxidative damage)を与える。

ひとつの電子軌道に、ひとつの電子しか存在しない時、その電子は、不対電子と呼ばれる。不対電子は、「・」で示される。不対電子を有する、原子や分子(=フリーラジカル)は、他の分子から、電子を1ケ奪って、対になろうとする。そして、フリーラジカル、他の分子から、1ケの電子を奪って酸化させたがる。その際、フリーラジカル自体は、還元される。






真核生物は、自身を駆動させるエネルギーを、自己内部に共生しているミトコンドリアから得る。

ミトコンドリアは、エネルギー(=ATP)を生むが、一方で熱も生む。また活性酸素を生むこともある。

上記を読む限り「熱」を生むことに必然性はなさそうですが。


ちょっと見方を変えて、ミトコンドリアが機関ではなく、親の細胞側に囲われているとしたら、

ミトコンドリア的な見方をしたら親細胞側はひょっとして敵かもしれません。

熱は熱というより活性酸素を作り出そうとしてるのかもしれない。

親細胞を攻撃するために。

真核生物の体温が30度から40度というのはそれくらいの間であればミトコンドリアを抑え込める温度ということでしょうか。

時に外部から細菌・ウイルスが侵入した場合、そのミトコンドリアの活性酸素を使って撃退するということも。

平素親細胞は上手くミトコンドリアをコントロールしてますが、

それができなくなった時「細胞」が死を迎えると考えれば辻褄が合わないでしょうか。
関連記事
スポンサーサイト
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://jderby.blog51.fc2.com/tb.php/3336-e3e08734
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック