「メガトレンド」を追いかけ、「5分後の未来を展望する」ことを理想します。
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縫い

縫い方の基本
裁縫初心者の方のために基本中の基本~応用




ボタンの付け方
スーツ・ジャケットのボタンの付け方[写真バージョン]




【画像&レビュー】SHIPSのイタリア製ハンドメイド・テーラードジャケット Valditaro

かなり上の方で幅を絞り胸板を強調するようなデザインになっているブリティッシュスーツに比べると、このSHIPSシップスとMaco社コラボのジャケットは絞る位置がやや下の方ですよね。これはパンツをベルトで固定するウェストの少々上といった位置です。クラシコイタリアのスーツの特徴はナチュラルでありながら男らしさを強調するシェイプ、つまりあくまで着心地を重視しながら可能な限り体の美しいラインを再現すること。このValditaro per SHIPSのテーラードジャケットがウェストでしっかりと絞られているのは、体のラインが一番自然かつ美しく出るからですね。着てみると分かりますが、この Valditaro per SHIPSのジャケットは胸板よりもウェストのくびれを強調するようなシェイプです。このジャケットはイタリアの大手メーカーMaco社が作っているだけあって、クラシコイタリアの理念を感じられます。


シワを寄せるようにして袖が縫い付けられているのが見えますでしょうか。これはマニカ・カミーチャもしくはマニカ・ナポレターナと呼ばれる仕様。日本語では雨降り袖と呼ばれ、着やすさを追求する目的で袖元にプリーツを入れることです。マニカは袖、カミーチャはシャツの意味ですね。同時にマニカ・カミーチャのテーラードジャケットはアームホールを小さくしていることが多いです。これはどういうことでしょう。ブリティッシュトラッドを始めとした別の国には殆ど全くと言っても良いほど見られない、マニカ・カミーチャ。ナポリ仕立てのクラシコ・イタリアスーツに特有のディティールですが、それもまた先ほどの「あくまで着心地を重視しながら可能な限り体の美しいラインを再現すること」という理念からです。可能な限りアームホールを小さくすることで、腕のラインに沿った袖を作りたい。でもそうすると着心地が悪くなってしまう。だからこのマニカ・カミーチャのように着やすくする仕様を発明したのではないでしょうか。体のラインを美しく見せるためだけにわざわざアームホールを小さくし、美しさをキープするために新しい縫い方まで考えたというわけです。イタリアの美意識とお国柄が見えます。このValditaro per SHIPSのテーラードジャケットだけでもうばっちり見えます。ちなみにマニカ・カミーチャはあくまでカジュアルな仕様なので、完全にフォーマルなスーツやタキシードにはイタリアでも使われないようです。

ちなみにちなみに、このジャケットは英国的なサイドベンツではなく、センターベントを採用しています




「ザ・スーツカンパニー」に行って来ました!

2. 良い生地も結構ありました!
 さすがに2プライス(19,800円と28,000円)での展開では生地にお金はかけられないだろうな~、と思いつつお店を見回してみました。 確かに28,000円の商品でも商品の70~80%はポリエステルが50%近く入った従来的な量販店の品質でしたが、中にはイタリアREDA社製のSUPER100sとかイタリア製SUPER120Sなどのお値打ち物もありました。そしてこれらのSUPER100Sなどの生地は品質も全く問題なくGOODでした。

SUPER120Sというのは原毛1キロ(グラム)で長さ120キロ(メートル)まで糸を引くことができるという超細番手の糸を使用しているということです。一般のスーツが70~80番手位ですから、120番手というとかなり細いことがおわかりになると思います。ちなみに100番手(SUPER100S)位から付加価値が付いてきて、SUPER140S位までお値段が飛躍的に上がります。
SUPER100S 60,000円
SUPER110S 75,000円
SUPER120S 100,000円
SUPER140S 150,000円


3. 縫製レベルも昔よりは格段と向上!
 10年前の量販店スーツの縫製(主として韓国・中国縫製)は国内縫製と比べかなり技術力に差がありました。ですが、今回見させていただいたスーツは、確かに細部にわたれば既製服ですので、コストダウンのため省略されている物、安物を使っている部分はたくさんありましたが、昔の中国縫製と比べると格段進歩していると思います。国内縫製を100とすると、昔は40点、今は78点といったところでしょうか?ここの細部にわたる検証は次回続編でご紹介するとして、100点満点中78点であれば値段が半額以下であれば十分合格だと思います。ちなみに-22点の要因はというと・・・

○ 芯地が甘い(-15点)
(実際にはこちらの商品をバラして見たわけではないので断定的には言えませんが・・・)・・・これは既製服はほとんどそうなのですが、見えない「芯地」はついつい手が抜かれがちです。スーツを買ってよくシーズンになると襟の当たりが「ウネウネ」してきませんか?これがペラペラの芯地を使った場合の特徴です。夏物のスーツは当社でも薄手の芯地を使用しますが、ちょっと弱すぎのようです。

○ ミシン糸の始末が雑(-10点)
 量販店スーツの善し悪しをチェックするときはよくスーツの裏側(裏地と表地の縫い付けの当たり)をよく見ると分かるのですが、「ザ・スーツカンパニー」さんの縫い方そのものには特に不満はありませんでした。パイピングの裏側など2重に縫うべき所は縫っているし、国内縫製の物とそれほどの遜色はありません。が!一つ気になったのは「ミシン糸の始末」がとても雑だったこと これはスーツの表側に出ているだけに、また誰からも一目で分かる場所なだけにとても気がかりですね。実は私の購入したスーツもベントの部分に糸が飛び出していて、初めは糸くずに見えたのですが、引っ張ると「ツー」と糸が抜けそうになりました。折角縫製レベルが上がっているだけに残念です。でもこれって検品のチェックをキチンとすれば簡単に問題は解消されるはずなのに・・・こういうところが縫子さんが「大陸的」なのかな~?

○ パイピングがあって(+3点)
・・・オーダースーツでは当たり前なのですが、上着の裏側で、生地の切れっ端から糸が解れないようにパイピングという裏地の素材を使ったカバーを付けることがあります。量販店型の既製服屋さんではこういった手間のかかることは、コストも省くためパイピングを付けているのが珍しいのですが、「ザ・スーツカンパニー」さんではパイピングをほとんどの部分に付けていました。しかも色を変えたりして、お洒落心を出しています。 この気持ちは同じスーツを販売する者としてはとても共感しました。(写真は当店のパイピングです。「ザ・スーツカンパニー」さんの物ではありません。)

 以上、話題のお店に行って来た感想をご紹介しましたが、皆さんはどうお考えになりました?
ところで私は今回の調査で驚きを越えて、既製服に対し恐怖を感じオーダー業界に携わる者として次のように考えました。

○「日本人だから縫製がうまい」という時代は終わった!
・・・この10年で日本の技術移転がアジア諸国へ随分進みました。これからは価格競争力を日本のメーカーがどこまで出せるかがポイントだと思います。工場は経費のほとんどが人件費で決まりますから純国内縫製では多分価格競争力を出すのは無理でしょう。であれば国内オーダー向け工場も中国(アジア等)にオーダー向け工場を作り、人を育てるべきです。実際には既製服業界では進んでいますが、ソフト面が大きいためオーダー業界ではまだまだこれからです。(一部大手オーダー工場は既に中国に工場を持っています。)ご参考までに中国での(裏地芯地等)付属代込みの工賃は約3~5千円 同じことを国内でするとだいたい2万円!その差歴然ですね。だって中国での工場の賃金は月給で日本円換算3千円程度なんですよ。日本のしっかりとした技術を海外に伝えることは価値のあることですし、これは工場にとってもお金になることだと思います。是非人材の輸出にも力を入れて頂きたいものです。

○オーダー店は既製服に出来ないことに特化すべき
・・・よく法人営業等でイージーオーダーをご利用される方がいらっしゃると思いますが、これをご利用になった方で「生地の善し悪し」や「こだわり」や「体型的なご相談」をされた方がいらっしゃいますか?多分ほとんどの方が、「おつき合い」でご購入され、買うときの気持ちとしては、「既製服の代わり」位の思い入れだと思います。価格が既製服より高いオーダー業界はこれでは絶対に消費者に受け入れられません。やはりきちんと「体型的な補正」を説明して、オプションなどの「こだわり」パーツを説明した上でお客さま毎の一点物を作っていかなければダメだと思います。






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